近日公開『夢のアンデス』

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『光のノスタルジア』(2010)『真珠のボタン』(2015)など、チリの自然美に人びとの歴史(おもに近現代)をからめて描くパトリシオ・グスマンの『夢のアンデス  La cordillera de los sueños』(2019)が10月9日から岩波ホールで上映される。一昨年10月にはつもりつもった人びとの不満が爆発し、それが憲法改正の国民投票、そして憲法作成議(2021年7月)を実現させるに至ったが、軍政時代の負の遺産はまだ尾をひいている。

 『光のノスタルジア』では軍政下の人権侵害、『真珠のボタン』では先住民への暴虐や軍政下での人権侵害がえがかれたが、『夢のアンデス』では、軍政下(1973-1989)でとられた新自由主義的な経済政策が、ひとびとの生活にどんな影響を与えたのかということが、チリ出身で1973年の軍事クーデターで亡命を余儀なくされたグスマン監督によって詳らかにされた作品になっているようだ。楽しみにしていたのだが、コロナ禍で公開が遅れていた。

 参考上映として『光のノスタルジア』『真珠のボタン』、特別上映『チリの闘い』(三部構成、1972~79)などもあるそう。詳しい上映日と時間については公式サイトでご確認を。

岩波ホール (iwanami-hall.com)

 

こちらは2019年10月にたまたま現地に居合わせた日本の若者の報告

「目覚め立ち上がるチリの人びと」原 すみれ | 論壇 (gendainoriron.jp)

 

 

憲法作成議会についてはこちらも。

plantasderosita.hatenadiary.jp