上つ面の事を学ぶだけでは頭は馬鹿になります。何事によらず、先づ物の根本をきはめる事が肝心です。それから先きは自由に自分で頭を働かすのです。それが今の日本婦人に一番必要なことだと思ひます。
誰の言葉だと思いますか?
伊藤野枝という明治生まれの女性です。1923年の『婦人世界 1月号』第18巻1号に掲載の随筆(『定本伊藤野枝全集』3巻より)。彼女は当時おそらく27歳(1月21日が誕生日なので)で7人目の子どもを妊娠中。同年9月没。
とてもわかりやすいエッセーでした。ミシンを買って使い方を習おうと思ったら、機械の仕組みを教えてもらえなくて不満、というわかりやすいたとえから、このような結論につながっているのでした。めんどくさい野枝さんになんだか親近感♡ 「日本婦人に」とありますが、男性も同様ですね。
よい一日でありますように。