しあわせははかない

 ここ2,3年、周囲で訃報が増えてきた。昔、親たちがそんな話をしていた時期があったので、年を重ねるとしかたのないことかもしれない。とはいえ、パートナーや、きょうだいを失った人の話を聞くと、よく知らない人のことであっても、胸がふさがる。

 つい先日も、そのような訃報にふれて心の痛みを感じていたところだったが、数日前、家族が事故にあった。ほんのかすり傷ではあったけれど、警察や保険会社との対応が必要となるもの。私自身は何も手を出す必要はなかったのだけれど、心がざわざわしている。

 病も事故も、人の力ではどうにもならない。愛するものといっしょにいるということが「しあわせ」(のひとつの形)だとすると、それもいつどうなるかわからない、はかないものだと感じた。