ムヒカさんの話を聞いてみよう


『世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』予告編

南米ウルグアイの元大統領、ペペ・ムヒカのドキュメンタリー。緊急事態のためほとんどの映画館で上映が中止になってしまいましたが、なんと有料ですが、5月8日から期間限定で公開されるとか。(記事の最後にリンクをはっておきます)

若いころは都市ゲリラに参加して投獄もされ、その後大統領にまでなったドラマティックな人生を歩んだ方です。よく「世界でいちばん貧しい大統領」として話題になるムヒカさんですが、「自分では貧乏とは思っていない。本当に貧しい人は、ぜい沢な暮らしを保つためだけに、働く人だ」「私は少しのモノで満足して生きている。質素なだけで、貧しくはない」(国際情勢研究会編『世界で一番貧しい大統領と呼ばれたホセ・ムヒカ 心を揺さぶるスピーチ』ゴマブックス株式会社、2016)

貧しい境遇で育って、小さなころから家計を助けるために働いたムヒカさん。大統領に就任した時に、友達がお金を出し合って自動車をプレゼントしてくれたとか、その車でヒッチハイクの青年を拾ったとか、面白エピソードの宝庫のような方です。そんな彼は、格差を生み出す経済構造には批判的な立場をとっています。世界にこの人の名をとどろかせたのは、2012年にブラジルのリオデジャネイロで開催された「国連持続可能な開発会議」通称リオ+20でのスピーチでした。リオ+20とは、1992年に開催された地球サミットからちょうど20年目に開催されたところからついた名称です。

 

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ

  • 発売日: 2014/03/01
  • メディア: 大型本
 

 

このところ数年おきに世界の人を苦しめる新しい病気のウィルスは、森林破壊などで、野生動物たちの住む場所を奪ったことが要因のひとつだという人もいます。

www.nippon.com

また、世界では、手を洗うための水も十分にない生活でウィルスの危険にさらされている人たちがいます。その水不足の原因は、大量に水を必要とする輸出用の農業だったり、貧困から水道代が払えず水を止められてしまった(これはなんとアメリカ合衆国の例)など。ムヒカさんの警告してきたことが、いよいよ誰の目にもあきらかになってきているのが「今」なのだと思います。ムヒカさんの話を聞いたことのない方は、この機会にぜひ。

 

www.cinemacafe.net