『第9地区』

 観ました。『第9地区』

 映画館で上映中、友人たちがくちぐちに薦めていたので、ぜひにと思っているうちに上映期間が終了してしまった作品。息子がレンタルショップで偶然借りてきたので、観ることになりました。

 エビのようなバッタのような姿のエイリアンが乗った宇宙船が、ある日ヨハネスブルグ上空に飛来します。衰弱したエイリアンたちを船内から救出した南アフリカ政府は彼らを保護するのですが、20年のうちに居住地がゲットー化し周囲の住民とのあつれきが増し、強制移住を請け負った多国籍企業の社員がとんでもない目にあって… というお話。ドキュメンタリー映画とドラマがまじりあったようなスタイル、侮蔑的に「エビ」と呼ばれるエイリアンの住居や習慣のディテール、ヨハネスブルグに暮らす(映画のなかでの)さまざまな人間集団の描写などにぐいぐい引き込まれ、まったく退屈することなく最後までみてしまいました。

 同じように宇宙からやってきた火星人が主役のアルゼンチンのアニメ『火星人メルカーノ』(2002)を彷彿とさせる、エイリアンの強力な武器を使った殺りくシーンが派手で(こちらはアニメではなく実写ですし)、気の弱い人は目を覆うようなシーンもありますが、友達や家族と観て語り合うのが楽しい映画だと思いました。

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