故郷を追われるということ


アワ民族を招いて講演を開催し紛争からの故郷再生に協力したい!(コロンビア・スピーキングツアー実行委員会・柴田大輔) - READYFOR?

 

 数日前から、農文協の世界の食文化シリーズのアラブの巻を読んでいます。現地に詳しい地域研究者などが書いているのですが、シリアの食べ物がどれもおいしそうで… でも、その豊かな国で、いま645万人もの人が自分の土地に帰れないという状況がつづいているそうです。聖書に出てくるように乳と蜜にあふれた豊かな土地、そこを追われた人たちが、温かい食事をとり、安心して自分の家で眠れる日が来ることを祈らずにはいられません。

 

世界の食文化〈10〉アラブ

世界の食文化〈10〉アラブ

 

 

 ところで、ラテンアメリカのコロンビアでも、長く続いた国内紛争のために土地を追われた人たちがいて、そのような方たちに取材をつづけてきた写真家・ジャーナリストの方が、彼ら・彼女らの物語/歴史を共有しようとスピ-キングツアーを企画し、そのための支援をつのっています。

 

 いまのところ穏やかな暮らしを享受できている日本に住む私(たち)にしても、いつ青天の霹靂のように困難な状況に追い込まれるかはわかりません。まだ震災の影響下にある方たちもいらっしゃいますし、気づかないうちに影響を受けているという現実もあります。他者の災難をみのがさない、できる範囲で支援することが、いつかめぐりめぐって自分のところにもかえってくるのならばと考えると、できることはまだまだありそうです。