こちらはホピの人たちの口承詩。
きいろい蝶たち
あたらしいトウモロコシの花のうえで
きいろい蝶ちょうたちが
顔じゅう花粉だらけにして
輝く光のかたまりになって
追っかけごっこをしている
あたらしい豆の花のうえで
青い蝶ちょうたちが
顏じゅう花粉だらけにして
輝く光のかたまりになって
追っかけごっこをしている
トウモロコシの花のうえで
あたらしいトウモロコシの花のうえで
野蜂がブンブンうなっている
豆の花のうえで
あたらしい豆の 花のうえで
野蜂が ブンブンうなっている
スクスク伸びるトウモロコシの畑に
雷雲が朝から晩まですわりこみ
スクスク伸びる豆の畑は
頭からすっかりずぶぬれになっちまえ!
(金関寿夫訳)
メキシコやグアテマラでは、トウモロコシはしばしばマメやかぼちゃと混植されるそうなのですが、ホピの土地でもそうなのでしょうか? 気になります。
【追記】2004年に出版された『世界の食文化12 アメリカ』(本間千枝子、有賀夏紀 農文協)によると、北米先住民のあいだでは、とうもろこし、いんげん豆、かぼちゃなどのスクアッシュ類を、同じ斜面で時期をずらして種をまく三組方式という農法があるそうです。