アフガニスタンに生まれた二人の少年の友情の物語。失われた平和で美しい日々への思いが切なく伝わってきました。音楽も美術もすばらしく、作り手のアフガニスタンの人びとの文化への敬意を感じました。
とくに、ソ連侵攻前のカブールの空にいろとりどりの凧が舞い踊る凧合戦のシーンは圧巻で、ぜひ映画館の大画面で観たかった…
後半、主人公がタリバンの支配下にあるアフガニスタンに帰る冒険映画さながらの部分で映し出される、変わり果てた街の風景とのコントラストが残酷でした。
ソ連の支配や、それに対抗する勢力によって養成された暴力集団の存在がなかったら、こんなドラマも生まれなかっただろうにた。とはいえ、平和な時代にあっても人は自分の心の弱さ?から他者を傷つける行為をしてしまうものだということもしっかり描かれていた点もよいと思います。
君のためなら千回でも スペシャル・エディション [DVD]
ちなみに音楽は、ペドロ・アルモドバル監督作品でおなじみのアルベルト・イグレシアス。『この映画のサントラがあったらほしいな…