物忘れの妙薬

ひさしぶりに味噌汁を作った。火の前に立つだけでくらくらする毎日がつづいていたけれど、昨日今日わりとしのぎやすく、温かい汁物でも作ろうかという気分になれた。

味噌汁の具は茗荷とワカメ。茗荷を食べると物忘れがはげしくなるというけど、ほんとうかな? 今が旬だけど、安かったらまとめて買ってきて、豚肉とさっと炒め煮するやつが好物。今日もメインはそれを作ることだったので、けっこうたくさん刻みました。

物忘れ、といえば、アルゼンチンの作曲家のアルベルト・ヒナステラの作品に『忘却の木の歌』という哀愁を感じさせるメロディーの歌曲がある。

私の故郷には、「忘却の木」とよばれる木がある。悩みを忘れたい人はその木のところにいくのさ。
(かなり略)
私も君のことを忘れようと思ってその木の下で眠ったんだけど、目が覚めたら君を忘れようとしたことを忘れちゃった。

というなんだかユーモラスな落ち(いや、もちろん本人にはつらいんでしょうが。甘美な苦しみ?)がついている。たぶん民謡から題材をとっているのだと思うけれど… リズムもミロンガという民謡形式。

『茗荷の歌』なんか作ったら、楽しいかも。