ドレクスレール、ドレクスラー?

ウルグアイのカンタウトール(自分で歌を作って歌う人)、ホルヘ・ドレクスレールの『エコ(Eco:こだま、反響)』というCDを購入。そんなに新しいものではないけど… 映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』の最後に流れる『Al orto lado del rio』が収められている。

この頃は、ほとんどCDなんて買っていなかったのだけれど、You tubeで『イスラムユダヤ人のミロンガ(Milonga del Moro-Judio)』を聴いたら、どうしても欲しくなって。

「私はイスラムユダヤ人、キリスト教徒たちのあいだで暮らしている、”神”は私のものなのか?、だれが私の同胞なのか私にはわからない」という印象的なフレーズで始まる。

これは別の人(Chicho Sanchez Ferlosio)のことばに触発されて彼が書いた詩のようだ。このアルバムは、どれも詩が素敵な歌ばかり… なんだけど、「詩」がいのちであるような歌を、それ以外のことばを話す環境で知って/好きになってもらうのは、なかなか難しい。しかも、この人の名前、スペイン語っぽくドレクスレールと読むのと、ドレクスラーと読むのとどっちが通りやすいのか、それすらもわかりません。私が最近の中南米音楽情報をフォローできていないせいもあるけど、アカデミー賞の授賞式で本人が歌わせてもらえなかった(知名度が低いというので、けっきょくアントニオ・バンデラスが歌った ― 本人もアカペラで数節歌いはした)という事情などを聞くにつけても、英語の音楽が主流の日本じゃ、たぶん、まだそんなに知られてないんだろうなあ。

追記:ググってみたら、ホルヘ、ドレクスラーで108件、ドレクスレールで152件ヒットしました。日本語でいろいろ解説しているページがあるみたいなので、これから読ませていただきます。ちなみにドレクスレール、ウルグアイ出身だけど、いまはスペインに住んでいるそう。

追記2:チチョ・サンチェス・フェルロシオは、スペインのカンタウトールで、反フランコ派のヒットソングをいくつも生み出した人物、とウィキペディア(スペイン語)に出ていました。 → http://es.wikipedia.org/wiki/Chicho_S%C3%A1nchez_Ferlosio